当協議会の目的と役割

次世代を担うこどもたちの健全なる育成と、子育てを取り巻く社会環境が恒久的に平和であることを願い、さまざまな環境の変化においても、こども一人ひとりが平等に愛情に満ちて育てられることを保障し、地域社会の人と人とのコミュニケーションを通して、こどもの心が豊かに育つ社会の実現を願い活動してまいります。

さまざまな事業者との交流と連携を図り、多様な子育てのニーズに対応し、こどもが育つ環境、こどもを育てる環境の構築を社会全体で支援するなど、使命と責任を持って社会性の高い活動を進めてまいります。

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【事業計画策定に当たっての基本的考え方】

1 保育を取り巻く現状と課題

(1)少子高齢化の進展

国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の将来推計人口(平成29年推計)」によれば、日本の総人口は長期減少過程にあり、2015年現在、1億2,709万人であったものが、その後も減少を続け、2053年には1億人を下回り9,924万人に減少すると推計されています。その中で、出生数は、第1次ベビーブーム期(1947~1949年)には約270万人、第2次ベビーブーム期(1971~1974年)には約210万人であったものが、その後は減少傾向を辿り、2016年には98万1,000人と遂に100万人を下回りました。さらに、2060年には、48万人にまで減少すると推計されています。

その一方で、65歳以上の高齢者人口は、第1次ベビーブーム世代が65歳以上となった2015年に3,387万人に増加しました。その後も増加を続け、第二次ベビーブーム世代が65歳以上となる2042年には3,935万人でピークを迎えます。その後は一貫して減少に転じ、2065年には3,381万人になると推計されています。このような少子高齢化の進展は、高齢者人口と生産年齢人口(15~64歳)の比率を劇的に変化させ、1950年には1対12.1人であったものが、2015年には1対2.3人となり、2060年には、1対1.33人になると推計されております。

世界にも例のない少子高齢化の進展のもとで、年金や介護保険などの社会保障制度や経済の活力を維持向上していくためには、将来の日本を支える原動力となる子どもが健やかに育つ環境、子育て家庭が働きやすい環境の整備が喫緊かつ最重要課題となります。子育て支援の主要な柱である保育制度は、預かった子どもの安全安心の確保と健やかな成長を援助し、保護者や地域の子育てを支援するという、乳幼児期の子どもの心身の成長発達に深くかかわっています。

現在、国においては、都市部を中心とする待機児童の解消や保育士の確保など「量的な拡大」に重点的に取り組んでいるところですが、併せて、保育の「質的な充実」にも力を注ぐ必要があります。
このような認識のもとに、現在の保育を考えたときには、次のような課題があります。

(2)保育の課題

ア 待機児童の解消

待機児童の解消は、依然として大きな課題です。厚生労働省が発表した保育所入所待機児童数は、2017年4月1日時点で全国では26,081人で前年比2,528人の増加となっています。保育所等の定員は274万人で前年比10万人の増加となりましたが、待機児童数は、前年以上に増加しています。

国の解消計画では、「待機児童解消加速化プラン」により、2013年度から2017年度までに50万人分の受入れ枠を整備するとしています。その結果、2016年度までに、企業主導型を含め、42万8千人分が整備されました。待機児童は、全市区町村(1,741)の約8割(1,321)でゼロとなっていますが、都市部での待機児童は、全市区町村の72.1%(待機児童数18,799人)を占めており、都市部での取組強化が求められます。

《都市部:首都圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)、近畿圏(京都・大阪・兵庫)の7都府県(指定都市・中核市含む)とその他指定都市・中核市》

イ 保育士の確保

待機児童の解消には、保育所等の新増設とともに、保育士の確保が不可欠です。
しかし、保育士の確保は一段と困難さを増し、既存の保育事業にも深刻な影響を及ぼしており、その確保も大きな課題です。国においては、新たに6万9千人確保する計画により、2013年度現在の保育士数37万8千人を2017年度に46万3千人に増やすとし、就学資金貸付等による新たな保育人材の輩出、処遇改善等による離職防止、潜在保育士の掘り起こし強化など、その確保に力を入れております。

保育士は、子どもと遊んでいるだけというイメージを持たれがちですが、幼稚園教諭と同様に教育者であり、保育所保育指針に基づき、養護と教育を一体的に行っています。また、仕事はきつく、給料は低いというネガティブなイメージも持たれがちです。
処遇改善とともに、働きやすい職場環境づくりへの積極的な取り組みも重要な課題です。

ウ 地域の子育て支援

保育所保育指針にも謳われているように、保育所入所児童の保護者への支援とともに、地域の子育て家庭に対する支援も保育所の重要な役割となっています。都市化や核家族化等による近隣との交流の希薄化、遊び場の減少など、子育て家庭が孤立しがちな中で、安心・安全で、親子を温かく受け入れてくれる施設として、保育所の重要性はますます高まっています。さらに、保育所の子育て支援は、児童虐待防止の観点からも重要と位置付けられています。
様々な機関などと連携しながら、地域に身近な子育ての専門機関として、地域の子育てに貢献していくことも課題です。

2 事業計画の基本方針

当協議会は、年々会員数が増加し、保育所だけでなく、児童館や学童クラブ等多様な子育て支援事業を全国的に展開するなど事業規模が拡大しています。国や東京都の各種委員会の委員を務め、意見表明や提案など、社会的影響力も増大しています。

このように、当協議会の成長発展と会員の増大多様化を踏まえ、当協議会の設立目的である子どもの最善の利益が保障される社会の実現に向けて、この趣旨に賛同する正会員、賛助会員のさらなる拡大を図りつつ、関係団体等とも連携を進め、取組を推進していきます。
このために、執行体制の整備を図り、併せて、正会員、賛助会員の多様なニーズに応えていきます。

3 今後の取組の方向

(1)課題

①緊急的課題

ア 関西方面支部の設置

正会員は全国に広がっており、とりわけ西日本方面の正会員が増加しています。これら正会員の研修への参加や意思疎通が容易となるよう、関西方面の支部組織を設置の方向で検討する必要があります。

イ 正会員入会基準の見直し

無届の学童クラブや子育てサークルなど現行基準では想定されていない子育て支援事業の実施事業者から、入会の問合せが多数あります。入会基準の明確化を図り、これら事業者に対応する必要が生じています。

ウ 理事の任期

理事の任期は1年と短期間のため、理事としての活動が十分できない懸念があります。十分な活動ができるよう、いわゆる一般社団法人法に上限として定められている任期の2年とすることを検討する必要があります。

エ 幼児教育費の無償化への対応

国において、認可外保育施設・事業に対する幼児教育費の無償化が検討されています。
利用する施設・事業により、差別されることが無いよう、どのような方策が望ましいか早急に検討し、行政等に働きかける必要があります。

②基本的課題

正会員、賛助会員の多様なニーズに応える方策を検討、実施し、満足度を高めていくとともに、子どもの最善の利益が保障される社会の実現に向け、保育を中心とする子育て支援関連の諸課題について、関係団体等と協力しながら研究、検討を重ね、取組を推進していく必要があります。

(2)今後の取組

次により組織を改編して執行体制を強化し、正会員、賛助会員の多様なニーズに応え、保育を中心とする子育て支援関連の諸課題に的確に対応していきます。

①制度政策部会

正会員の多様なニーズをくみ上げて精査検討のうえ、制度政策としての提言や国、関係自治体への働きかけを行います。検討すべきテーマが多岐にわたるため、テーマごとにプロジェクトチームを編成し、多くの正会員の参加のもとに取り組みます。
なお、これに伴い、従前のこども育成部会、東京都認証保育所部会、認可保育所部会、保育士確保対策委員会、公益法人移行準備委員会は制度政策部会に統合します。

②研究部会

保育事業やその他の子育て支援事業について、大学などの関係機関等と共同で研究するなどにより、その成果を機関誌等を通じて会員にフィードバックします。
併せて、国や関係自治体の制度政策への提言や研究紀要の発刊などに活用します。

③企業主導型保育部会

企業主導型保育は制度化して間もないこともあり、当該事業者の団体がなく、当協議会への入会希望が多数あります。当協議会として、当分の間、専門部会を設け、積極的な勧誘を行うとともに、入会者に対しては、子どもの最善の利益を図る観点から、支援指導に取り組みます。

④コンプライアンス・事故予防委員会

保育所にとって、事故予防は重要な課題の一つであり、とりわけ死亡事故等重大事故が発生した場合は、訴訟となる事例も見受けられるなど利用者・保育所双方にとって困難な事態となります。

当協議会は、国のいわゆる重大事故防止会議のメンバーでもあり、個人情報に留意しながら、検証事例等を活用して事故予防の研究等を行い、その成果を機関誌等を通じて正会員に還元します。なお、コンプライアンスも大変重要な事項であるため、従前のコンプライアンス委員会は、この委員会に統合し、2つの機能を併せ持つ委員会とします。

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【個別事業計画】

1. 制度政策部会

(1)認可保育チーム

①活動方針

当協議会として、アンケート調査などにより、正会員事業者が運営する認可保育所(小規模認可を含む。)の課題を集約し、行政が実施する同種の調査との整合を図りながら、課題解決の方策等ついて検討するとともに、子ども子育て会議等での提言や意見表明につなげていきます。
また、認可保育所の他団体と意見交換会の開催に努め、将来的には、共同で国等への要望活動につなげていきます。

②活動計画

ア アンケート調査の実施などによる認可保育所の課題集約と解決に向けた内部検討
イ 認可保育所の他団体(民間保育園協会、私保連など)との意見交換会等の実施について、他団体と調整


(2)認証保育所チーム

①活動方針

東京都認証保育所は、認可保育所への移行などにより減少傾向にあります。
当協議会は、認証保育所を多様な保育ニーズに応える有力な選択肢の1つとして位置づけ、行政はもとより、社会的認知度の向上を目指して取り組みます。
このため、行政などへの働きかけや区市町村内での活動は、団体の枠を超え、認証保育所全体として活動していけるようあらゆる機会をとらえ、関係団体等に働きかけていきます。

②活動計画

ア どの団体にも属していない認証保育所事業者に対し、文書等により、共同活動の呼びかけや研修等への参加案内を実施
イ 東京都認証保育所協会との研修の共同実施のさらなる推進
ウ 地域の保育関係者に呼びかけ、保育関係事業者の共同による子育て講演会や子育て相談会などを試行的に実施することの検討


(3)子ども育成チーム(自治体認定保育施設、児童館、学童クラブなど)

①活動方針

これまで行ってきた意見交換や実態把握をさらに進めるとともに、千葉県や埼玉県などの会員事業者の運営実態の把握にも注力し、その中から課題を抽出のうえ、解決に向けて必要な方策を検討します。
また、関係自治体への必要な働きかけについても、その方法等を研究します。

②活動計画

ア 川崎認定保育園事業者、横浜保育室事業者との意見交換会の実施
イ 千葉県、埼玉県の会員事業者との意見交換会の実施に向けた検討
ウ 実態把握のためのアンケート調査の検討


(4)保育士確保対策チーム

①活動方針

保育士の確保、育成定着のため、潜在保育士の活用や働きやすい職場づくり、キャリアアップの仕組みづくりなどの方策をあらゆる角度から検討し、その実現に向けた取組を推進します。
安定的継続的な処遇改善の取り組みと、業界全体及び保育士の更なる社会的地位の向上を目指していきます。

②活動計画

ア 保育士確保対策
 ア)東京都が今年度実施予定の保育所保育士等へのアンケート調査結果を参考に、当協議会としての独自分析と課題への対応策の検討
 イ)関係行政に対する提言及び働きかけ
 ウ)保育士養成校との定期的意見交換会の推進

平成30年度中に保育士養成校との交流会、意見交換会を開催
民間事業者に対する養成校の理解を深め、有意義な意見交換会となるよう求人媒体事業者の協力を得て実施

イ 保育士育成対策
 研修委員会と連携した研修による意識の啓発と質の向上

ウ 保育士定着対策
 ア)良好な人間関係の構築やメンタルヘルスの充実による働きやすい職場づくりについて調査研究
 イ)研究部会と協力し、保育所に適したキャリアアップ制度を研究
 ウ)研修への参加、有給休暇の取得がしやすい支援策の検討と国への働きかけ


(5)緊急課題等検討チーム

①活動方針

当面、以下の緊急課題に対応するため、緊急課題等検討チームを設置して対応します。

②活動計画

ア 正会員の入会基準の見直し
 無届の学童クラブや子育てサークルなど、現行基準では想定外の事例に対応できるよう、入会基準を再検討

イ 理事の任期等の検討
 理事の任期を2年とすることを検討
 併せて、理事選挙のあり方についても検討

ウ 関西方面支部の設置の検討
 関西方面の会員との意思疎通の促進と研修等への参加の利便性を図るため、関西方面支部を設置の方向で検討

エ フォーラム実行委員会(仮称)設置
 十分な時間的余裕を持って取り組めるよう、あらかじめ「フォーラム実行委員会(仮称)」を設置のうえ取組を推進

オ 幼児教育費の無償化
 国において、幼児教育費無償化の適用を認可外保育施設のどの範囲にするか検討中であることを踏まえ、どのような方策が望ましいか早急に検討のうえ、国への働きかけを実施

2. 研究部会

(1)活動方針

保育事業や子育て支援事業について、その研究成果を機関誌等を通じて会員にフィードバックします。併せて、国や自治体の制度政策への提言や研究紀要などとして発刊し、社会的にアピールしていきます。
研究に際しては、大学や志ある有識者等にも参加を呼び掛けます。

(2)活動計画

①保育、子育て支援の研究
当協議会のアカデミックな活動として、正会員保育所の協力を得て保育の質の向上、地域子育て支援、さらに保育のあり方など様々なテーマについて、大学等と共同で臨床的研究に着手し、その成果を提言、出版、保育教材など幅広い活用を行うなどにより、日本の保育をリード

②保育士の働き方改革等の研究
保育士の仕事の負担軽減ややりがい意識の醸成につながるよう、保育士の働き方改革について調査研究
併せて、保育士確保対策チームと協力し、保育所に適したキャリアアップ制度も研究

③機関誌の発行
広報・公聴委員会と協力し、12月を目途に機関誌を発行

3. 企業主導型保育部会

(1)活動方針

当分の間、企業主導型保育部会を設け、積極的な勧誘を行うとともに、入会者に対しては、子どもの最善の利益を図る観点から、研修への参加はもとより、きめ細やかな相談指導援助を行っていきます。

(2)活動計画

①機会あるごとに加入の働きかけを行い、加入者に対しては、部会、委員会への積極的な参加の呼びかけを実施

②研修への参加を促進し、保育の質の向上を推進

③関西方面が多いこともあり、関西方面支部の設置も視野に入れながら、研修委員会と協力し、関西方面での研修を計画的に実施

4. 会員拡大委員会

(1)活動方針

正会員、賛助会員の参加を促進するツールの研究開発を行うとともに、引き続き、正会員、賛助会員の拡大に努めます。

(2)活動計画

①正会員
ア パンフレットを勧誘にも使えるよう、部会活動の紹介を入れるなど改善を図るとともに、保険内容や会費を解説した折込チラシを入れ、勧誘用のパンフレットを整備
イ 何らかの部会、委員会に入るよう働きかけ、当協議会との協働意識を向上

②賛助会員
ア 正会員と同様、パンフレットに賛助会員がメリットと感じられる事項を折込チラシとして入れ、勧誘用のパンフレットを整備
イ 公開理事会で理事会の状況を見学するだけでなく、時間を取って理事との意見交換を行うなどにより出された意見は必要に応じて取り入れるなど、賛助会員の参加意欲の向上を推進

5. 研修委員会

(1)活動方針

待機児童解消に向けた保育所整備に伴う保育士の雇用増が進む中で、その質の確保が課題となっています。当協議会としては、保育の質の維持向上が図られるよう、各種研修を計画的に実施していきます。併せて、会員が参加しやすくなるような工夫も行います。

(2)活動計画

①『保育の質』の確保、向上を図るため、基本的な研修を行うとともに、保育所保育指針の改定による保育士の迷いや不安を解消する研修や、より良く実践できるような研修を計画的に実施

②東京都以外の会員が参加しやすくなるよう、川崎、関西方面での研修を企画実施

③企業主導型保育施設の質的的向上を図るため、企業主導型保育部会との共同研修を実施

6. 広報・公聴委員会

(1)活動方針

保育、子育て支援に関する有益な情報を収集発信し、正会員、賛助会員の満足度の向上を図るとともに、一般の方にも関心を持っていただけるよう工夫し、社会的認知度を高めます。このためのツールの開拓も検討します。

(2)活動計画

①ホームページのリニューアル
正会員の従業員や子育てに関心のある方が見たくなるホームページとなるよう、関係賛助会員とも協力検討し、リニューアルを実施
その中で、意見や質問の欄を設けるなど、双方向の意思疎通が行えるよう工夫

②機関誌の発行
12月発行を目途に研究部会と協力した取組を推進

③フォーラム記録の刊行物化
フォーラムでの記録や写真などを編集のうえ発行し、正会員及び関係行政への配布、図書館への寄贈などにより、当協議会の活動を広く社会にアピール

7. コンプライアンス・事故予防委員会

(1)活動方針

個人情報保護に留意しながら、国の重大事故防止会議の検証結果などを活用し、事故発生につながりやすい状況の認識方法、事故発生後の対処方法などについて、当協議会として集約し、正会員への周知や研修の教材などにすることにより、正会員施設の事故予防に役立てます。
運営実態を踏まえた集約ができるよう、委員は、認可、自治体認定の認可外、企業主導型保育など各分野から構成します。

(2)活動計画

①重大事故防止会議のデータと検証結果の集約

②事故発生の分析と類型化、それに応じた対処方法の整理

③製本化して正会員に配布、研修教材として活用

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【組織の改編】

【組織の改編】

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